自然写真家・栗田貞多男の撮影日記

Sadao kurita Photography Diary


JPS(日本写真家協会)自然写真家・栗田貞多男の信州の四季の撮影記録を綴ります。
(写真の無断使用はかたく禁じます)

冬の森、小さな生命を宿した宝石たち(ゼフィルス卵 Ⅰ )

晩秋11月から早春3月までの約5ヶ月。蝶愛好家にとっては春からのワンシーズンのフィールドワークも終わりホッとする季節。 

一年間の成果など思い出しつつ、標本や資料の整理などを行うひととき。

 

こんなオフシーズンですが、この季節ならではの楽しみは、ゼフ卵(ゼフィルス=ミドリシジミ族)の採卵行。コナラ、クヌギミズナラ、ブナ、カシ類などの里山・高原の木々の枝先に産まれた直径1ミリそこそこの越冬卵を探し求めて、ひと枝ひと枝、目を皿のようにして小さな宝石を探していきます。

 

日本産25種のゼフィルスの卵は、その形の違いはもちろんのこと、いずれも産卵されている木やその産卵位置なども異なり、だからこそ見つけたときの喜びも格別...。

 

では信越県境のブナ林でフジミドリシジミの越冬卵探索へ。

 

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雪の下-20℃、新雪を冠ったブナ枝先の越冬卵。どこにあるか、わかりますか?

 

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春先、越冬卵を食い破り、1齢幼虫が孵化する。

 

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ブナ林の林縁の下草に止まるフジミドリシジミ