自然写真家・栗田貞多男の撮影日記

Sadao kurita Photography Diary


JPS(日本写真家協会)自然写真家・栗田貞多男の信州の四季の撮影記録を綴ります。
(写真の無断使用はかたく禁じます)

冬の高原の美、樹氷と霧氷

高原の木々を純白に装う樹氷と霧氷。

快晴そして厳冬の朝、高原は純白に覆われています。

 

カラナツ林の樹氷、高原のダケカンバ、シラカバの整然とした個性ゆたかな樹氷、さらにはブナ原生林の太い幹と対峙するかのようなスケールを感じさせる枝いっぱいの樹氷.....。

樹氷は、霧氷の一種ですが、空気中の水分が木の枝などに吹き付けられて一本の木を覆うほどに凍ったもの、霧氷は枝に凍り付いた細かな氷です。

 

私の住まう信州は、幸いにも多くの樹氷・霧氷の名所にめぐまれています。そのいくつかを紹介します。

 

 

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霧氷の田代池(上高地

 

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水辺静寂(上高地

 

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 早朝、シラカバ霧氷(志賀高原

冬の森、小さな生命を宿した宝石たち(ゼフィルス卵 Ⅰ )

晩秋11月から早春3月までの約5ヶ月。蝶愛好家にとっては春からのワンシーズンのフィールドワークも終わりホッとする季節。 

一年間の成果など思い出しつつ、標本や資料の整理などを行うひととき。

 

こんなオフシーズンですが、この季節ならではの楽しみは、ゼフ卵(ゼフィルス=ミドリシジミ族)の採卵行。コナラ、クヌギミズナラ、ブナ、カシ類などの里山・高原の木々の枝先に産まれた直径1ミリそこそこの越冬卵を探し求めて、ひと枝ひと枝、目を皿のようにして小さな宝石を探していきます。

 

日本産25種のゼフィルスの卵は、その形の違いはもちろんのこと、いずれも産卵されている木やその産卵位置なども異なり、だからこそ見つけたときの喜びも格別...。

 

では信越県境のブナ林でフジミドリシジミの越冬卵探索へ。

 

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雪の下-20℃、新雪を冠ったブナ枝先の越冬卵。どこにあるか、わかりますか?

 

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春先、越冬卵を食い破り、1齢幼虫が孵化する。

 

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ブナ林の林縁の下草に止まるフジミドリシジミ

 

厳冬・上高地、撮影紀行

真冬の上高地。白銀に輝く穂高連峰、霧氷に覆われる大正池や田代池。清涼な梓川....。数えあげれば、その魅力に限りありません。

 

しかも近年は安房トンネルの開通により、釜トンネル入口までは年間を通して車輌通行可能なため、日帰りで訪れる写真愛好家やファミリーハイカーも増えました。

 

これは誰でも上高地の魅力を実感できることで良いことなのですが、反面かつての神秘・神聖な神河内が失われてゆきつつあり、寂しくも思います。

 

初めて冬の上高地を訪れたのは、40年ほど前。

当時は沢渡から撮影用具一式を小さな引きゾリに固定し、大正池まで6時間以上かけて辿りつきました。

翌朝、大正池はすべてが白く装い、湖面には無数の霧氷の結晶。その清澄な美しに、ひたすらシャッターをきりました....。

近年、温暖化のせいか、そのようなシーンには出会えません。静寂そのもの、いっさいの人の気配もなかった冬の上高地は、もはや出会うことはできません。

 

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新雪穂高連峰と霧氷

 

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大気中の水分が湖上や枝先に付着結氷する

浅間山、朝焼けに染まる

長野・群馬両県に裾野を広げる浅間山

たおやかなその姿は地域のシンボルであり、四季の移り変わりを物語ってくれます。

 

真冬、雪化粧した浅間山の朝焼けを撮るべく、夜明け前の鬼押出しルートの最高地点に到着...。寒風の只中、日の出を待ちます。

 

そして山頂に朝陽が!!

感動の瞬間。

 

刻々と変わるシーンに、ひたすらシャッターを切る。

気がついたらミントの下の指はほとんどかじかんでいました。

山頂上空には残月もくっきり。

 

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里山の情景 冬越しの薪

初冬、信州の山里を走っていると時々、畑や道の脇に積まれている薪に出会います。

 

この薪で一冬を暖かく過ごすのでしょうか。

 

我が家の小さな薪ストーブだと一日、くべて(これは信州・北信濃の方言かも・・火に入れる)いればおよそ一束ほど使いますが、その計算でいけば、ちょうど一冬分には当てはまりそう!

 

いすれにしても、雪を冠った薪を見つけてうれしくなりました。

おそらくはミズナラの薪......。

これは信州では最高の薪で、火力も強くじっくりと燃え、薪ストーブの上にシチュー鍋でも置いておけば、これはもう言うまでもなく.....。

 

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謹賀新年 南アルプス御来光

明けましておめでとうございます。

今年は良い天気が続き、良い写真が撮れますよう!!

 

正月らしく、ブログの第一弾は、御来光にて。

撮影場所は、中央アルプス千畳敷カールから。ここは駒ヶ根市内からバス・ゴンドラを乗り継いで、山頂駅まで誰でもたどり着けます。

そのうえ、山頂駅がそのまま宿泊ホテルになっていて、部屋も食事も立派なホテル並み。

 

さらに正月の数日間は、はるか東に連なる南アルプス連山のほぼ真ん中、そのさらに彼方に姿を見せる富士山山頂付近から御来光という、夢のようなシーンに出会えます。

 

あとは天気次第。防寒具とカメラのよびバッテリーもお忘れなく。

人気スポットとあって予約も早めに!

 

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御来光のすぐ右手には富士山

 

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千畳敷の雪原も赤く染まる

 

北アルプス・槍ヶ岳を突き差す落日のドラマ

いよいよ、というよりはあっという間の年の瀬となってしまいました。

本年最後のブログ....ということで、最も印象的な落日シーンをご覧ください。

 

 

長野市から直線距離にして約100キロメートル。

北アルプス槍ヶ岳は、はるか南西方向に小さく望めます。その槍ヶ岳の突峰に晩秋11月、落日が突き刺さります。

なんともドラマチックなシーン...。300ミリ以上の超望遠レンズ付き一眼レフなら見事なシーンが撮れます。

 

 

おすすめの撮影ポイントは菅平高原峰ノ原が有名ですが、長野市内各地でも探せばいくつも好ポイントがあります。

例年、11月5日頃から。落日の時間はPM4:30頃から。

来秋はぜひチャレンジされてみては!!

では、1分足らずのドラマチックシーンをお歳暮代わりにどうぞ。

 

 

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